フィルムで写真を撮ってみませんか。

「フィルムを使う写真に興味を持つ人を一人でも増やす」ことが目標の一個人の活動

小さなタイムカプセル

 さて。

 今年初の撮影のお供にフジカGW690Ⅲを連れて行ったのですが、「いつ装填したのか記憶にもないアスティア100」が残枚数1枚で入っておりました。

(参考)

film-camera-challenge.hatenablog.com

 

 近くのカメラの〇〇ムラで現像を依頼し、昨日、受け取りに行ってまいりました。

 

 一本は、丸々滝が写っているもの。うーん、デジタルカメラを露出計代わりにしたものの、若干アンダーすぎたような。あと、半絞り開けておいたら良かったかな、まぁ、氷柱の冷たさが伝わるし、色温度が高く、全体的に青っぽくなっているのも、まぁ、こんなものか、といったところ。しかし、6cm×9cmのスライドフィルムは迫力があります。パッと見ただけで、ちゃんと、何が写っているのかがわかります。

 

 さて、もう一本は、「いつ装填したのか記憶にもないアスティア100」でございます。

 

 写っていたのは、前の前に住んでいた家の引き渡し時と、前に住んでいた家に入居した時の写真でした。4年以上前のものです。写っている、生後1年にも満たない赤ちゃん(娘)は、今ではもうすぐ5歳になり、口答えをするようになっております。

 

 フィルムにとっては、新鮮なものを使用し、また、撮影後速やかに現像することが当然良いことです。

 なぜ、1カットだけ撮らずに大事においていたのかは記憶にありませんし、そもそも、週に1度は開く防湿庫の中に、4年以上も持ち出していないカメラがあるとは・・・・なんとも情けない。

 

 しかし、そのフィルムのおかげで、そういえば、前の前の家は・・・とか、この時と比べて・・・とか、色々と振り返ることや懐かしむことができました。

 情けなさとともに、フィルムの良さを感じることができた、1本でした。

2019年初撮影

 さて。

 正月三が日はお休みではあるものの、親戚回りなどなどしているうちに1日、2日はあっという間に終わってしまい、3日のみ自由時間をもらい、一人で出かけることができましたので、撮り初めを行ってまいりました。

 

 自宅から30分ほど離れたところの滝に行こうと思い立ちました。10年以上前に訪れた際には路面は凍結し、ほぼ氷瀑と化しておりましたが、今年は暖かかったためか、山道も凍っておらず、滝もまた、周囲が氷柱状となっているものの流れがる状態でした。

 

 お供にしたカメラは、露出計代わりのα7に28-70標準ズームのセットと、本命フジカGW690Ⅲでした。

 GW690Ⅲには、大変恥ずかしながら、いつ装填したのか記憶にもないアスティア100が入っており、それも、最後の1枚のみという状態でした。その1枚をさっさと撮り切り、これまた5年前に使用期限が過ぎてしまっているプロビア100Fを装填しました。

 120フィルムでしたので、6×9判ではたったの8枚しか撮れません。デジタルカメラの連写では、1秒で撮り切ってしまう機種もある程度の枚数です。しかし、120フィルムのリバーサルフィルムは、5本で3500円程度。それに、現像代も1本あたり1000円くらいはかかるはず(最近現像していないのでちょっとドキドキしておりますが)。計、1700円/本で、8枚、ということは、200円強/1枚!!!!!そりゃ、慎重にもなります。

 

 ゆっくり時間をかけて、滝のあっちゃこっちゃを見、光の加減を観察し、でも、まぁ、このフィルムは5年前に使用期限は来ているものなと思いつつも、慎重に三脚をセットし、しっかり絞り込んで、レリーズを握りしめ、いっぱしのカメラマン気分を味わってまいりました。

新春2019年

 あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 さて。昨年の総括もできないままに、昨年は終わってしまいました。2018年に購入したカメラは、オリンパスOM-4Ti一台でした。たくさん不満を書いているものの、今もフィルムが中に入っており、かなりな頻度で持ち歩いておりますので、ただ死蔵コレクションをするカメラではなく、よいお買い物ができたと思っております。

(参考)

film-camera-challenge.hatenablog.com

 

 2019年は、私はリバーサルフィルムの使用を行っていこうと思っております。

(参考)

film-camera-challenge.hatenablog.com

film-camera-challenge.hatenablog.com

 

 実は、まだ紹介をしておりませんが、ブローニフィルムを使用する中判カメラを数台所有しております。今年はそれらのカメラに、スライドフィルム(リバーサルフィルム)を装填し、三脚をきっちりと使い、高彩度、高解像度の写真をスローに撮っていきたいと思っております。

 フジフィルムのホームページによると、現在販売されているスライドフィルムは4種ですが、うち、ベルビア100Fは、大判フィルムのみでの販売で、実質、ベルビア50、プロビア100F、ベルビア100の3種です。

 しばらくスライドフィルムから遠ざかっていたので、それぞれ1本ずつ購入後、比較し、最も好みに合うものをまとめ買いしたいところではありますが、ブローニフィルムは5本パックでしか販売されていないようです。

 

 今年もまた、ゆっくりとではありますがブログを更新していきますので、お付き合いいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。

レンズの話 初めての、カールツアイス

 さて。

 ふと魔が差して、初めてのカールツアイスレンズを購入してしましました。

 残念ながら、これまで縁がなく、コンタックスのカメラ・レンズ共に使用したことがありませんでしたが、先日来、徒歩圏内の中古カメラを取り扱うお店でRTS2(たぶん)があったり、AXがあったりで、無性にコンタックスを使ってみたかったところでございました。

(参考)

film-camera-challenge.hatenablog.com

film-camera-challenge.hatenablog.com

 

 私が購入したカールツアイスレンズは、ゾナー100mmF3.5という、中望遠レンズで、大口径でもない、いたって普通のスペックのレンズではあります。販売されていた当時は、大口径レンズではプラナー100mmF2があり、シャープなマクロレンズのマクロプラナー100mmF2.8があり、軽量化のためと言われておりますが絞りリングはプラスチック製で、また、西ドイツ製はなくすべて日本国製であることから人気がなく、早々に生産中止となった、と言われているレンズです。そののち、その生産数の少なさとシャープな描写、小型軽量ボディーであるコンタックスAriaにぴったりということで人気が出て、一時高騰していたレンズです。

 今回、このレンズを私が購入したのは、本来、コンタックスRTS等の、ヤシカコンタックスマウントのこのレンズが、なぜか、ニコンFマウントに改造されていたのです。

 今回入手したレンズは、某大手オークションに出品されておりました。強い光を当てると若干クモリがある、という代物ではございましたが、私が発見した時点では1万円を切る価格でした。

 以前、どうしても使いたかったソニーSTF135mmF2.8T4.5レンズをニコンFマウントに改造していただいたことがありました。改造費用は4万円前後かかり、また日数も2か月くらいかかったと思います。

 私は、このゾナー100mmF3.5レンズに特別な思い入れはありません。しかし、世間の評価(口コミ)や改造に要する手間費用、新たにボディーを用意する必要がないことを勘案すると、このレンズは、初めてのカールツアイスレンズを体験するためには、十分に魅力的なものと感じました。

 

 届いて手にしてみると、本当に小さく軽く、びっくりするほどでした。常用するにはちょうど良い手ごろ感です。

 しかし、ニコンFマウントの中望遠レンズが、DC105mmF2、DC135mmF2、Ai-s135mmF2.8、タムロン90mmF2.8マクロ、改造STF135mmF2.8T4.5に本レンズと、6本から選ぶ必要が出てきました。タムロンマクロも、つい先々月に購入し、まだろくに使ってもいないのに・・・

 すでに、防湿庫もパンパンで、もう、カメラやレンズが入る余地がございません。来年こそは自重し、カメラ・レンズを増やさないようにしたいと思います。

 

平成30年12月23日追記

 早速、このレンズを使ってみたところ、どうもこのピントリングのゴムの感じや距離表示の色に見覚えがあると思って、よくよく考えると、このレンズは私の初めての、カールツアイスではございませんでした。

 かつてかつて、ずいぶん昔ですが、カールツアイスイエナ(東独)製の、ゾナー135mmF3.5や、ペンタコンシックス用ビオメター80mmF2.8を所有、使用したことがございました。これらのレンズに、細かい四角錘のパターンのゴムや、オレンジ色の距離表示が酷似していたのでした。

 なので、このレンズは、私にとって初めての「国産」カールツアイス、もしくは初めての「ヤシコン用カールツアイス」でございました。

 それにしても、F3.5とはいえ、最短距離、開放でもキリリと解像する歯切れの良さにメロメロになりそうです。

カメラの話(コラム第三回-16)カメラと、私。(見られている)

 さて。

 

 毎週火曜日は子供の習い事の日です。仕事終わりに、子供のお教室によって、近くのお店で晩御飯を食べ、バスで帰るということが通常の流れになっております。

 習い事が終わるのは18時30分。10分前には行っておきたい性格なのですが、定時に仕事を切り上げると、移動の時間を除いて30分ほどの自由時間ができます。貴重な、自分自身のための時間です。

 少し寄り道すると、大きめの書店と中古カメラを扱うカメラ店があります。

(参考)

film-camera-challenge.hatenablog.com

 書店では、クラシックレンズについての本が、数冊置かれているので立ち読みを。とはいうものの、毎月発刊されるわけでもなく、あまり更新されるわけでもないので、すぐに終わってしまいます。

 そののち、この小さなカメラ店のショーケースをチェック。全部で10台程度のカメラの陳列なので、惹かれるものがなければ20秒で終わってしまいます。それでも、以前、コンタックスRTS+標準レンズがセットで置いてあったものの、お昼時間だったこともあり購入できず、夕方にはすでに売れていたという経験があったので、つい、見に行ってしまいます。

(参考)

film-camera-challenge.hatenablog.com

 

 この火曜日も、このルーチンな行程をこなしていました。書店の後のカメラ店に寄ったとき、初めて店員さんから声をかけられました。

「毎週火曜日に見られていますね。カメラがお好きなのですね。」

 毎週火曜日に寄っていることがバレていたのか・・・

 

「カメラは、確か、ミノルタをお使いでしたよね。」

 1年近く前に、1000円ほどのレンズを1本しか買っていないのに・・・20年近く前に、ニコンF-801を値切り、これ以上値引くと商売が立ち行かないと怒られた(当時は学生だったのでご勘弁いただきたい)ことまでは記憶にないようで助かるが。

 ええと、カメラは、コンタックス以外は、大体使ったことがあるかな・・・今も、それなり数あるかな・・・・

 

「お使いでないカメラがございましたら、ぜひ、当店へ!」

 売るほうではなく、買う方のセールスになっていますよ・・・・

 

 バレないように、気配を消してみているつもりが、しっかりばれているものですね。

 

 なお、店頭にはコンタックスAXがありました。

 ボディーの中でボディーが動き、マニュアルフォーカスレンズでオートフォーカスを実現させた、力技No.1のスーパーマシン。上カバーははチタンで、ボディー内には京セラのオハコのセラミック製レール。さらには、1cm接写リング搭載と同等の接写撮影機能まである。アダプターでM42マウントのSMCタクマーレンズ群を装着するのであれば、ツアイスレンズをそろえる必要もない。いやいや、せっかくのコンタックスのカメラに、ペンタックスのレンズとは珍妙な。やはり、プラナーとか、ディスタゴンとか、テッサーとか呼ばれるレンズも揃えないとまずいか。しかし、レンズ一式を入れるスペースはない。それどころか、AX単体でもかなり分厚いので、入らないかもしれない。

 もしかしたら、このカメラが、初めてのコンタックスになるのだろうか・・・いや、私は手が小さいから、このカメラには不向きな手なのではないか、と妄想しながら、子供のお迎えに行きました。

カメラの話 フルサイズミラーレスカメラが続々登場したことについて

 さて。

 

 2018年の秋は、続々とフルサイズ撮影素子を搭載したミラーレス一眼レフが登場しました。これまでソニーしかなかったところに、ニコンキヤノンが参入したことになります。

 

 ミラーレス一眼レフカメラは、フランジバックが短いことから、フィルムカメラの時代のレンズをアダプターを介して使用できる母艦として非常に魅力的に感じ、私もソニーNEX-5ソニーα7(初代)を、それぞれ、発売とほぼ同時に購入しております。

 

 しかし、今回のニコンキヤノンも、とても高いですね。本体だけで20万円オーバーですか。ちょっと、初めてのカメラにしては、敷居が高すぎますね。しかし、発表されれたレンズのラインナップは中途半端です。私には、狙っているユーザー層がわかりません。

 そして、交換レンズの大きさが、一眼レフカメラ用と比べても圧倒的に大きいことに驚きました。本来、ミラーレスカメラは、一眼レフカメラと比較して、フランジバクが短い分、レンズの設計がしやすく、昔のレンジファインダーカメラのような小型軽量で凝縮感のあるレンズが作れるものと思っておりました。

 しかし、今回同時に発表されたレンズ達は、今後のさらなる画素数の向上を考えて、かなり高精度のレンズを作ったのだとは思いますが、それにしでも、大きく重たすぎます。

 

 月~金は勤め人で、土日は家族サービスに費やしている私にとっては、カメラやレンズは小型軽量であることに越したことはありません。残念ながら、小柄で非力であり、マッチョムキムキでもございません。私にとっては、大きく重く(うるさい)ことは、かのオリンパスPENやOMの生みの親でもあります、米谷氏がおっしゃる「三悪」であると思っております。なぜ、せっかく、小型軽量化ができるチャンスに、ボディーは小さくしました、軽くしましたといいつつも、巨大というか、肥満体のようなレンズを発売するのでしょうか。

 シグマArtシリーズのように、(カメラも作っていますが)レンズ専業メーカーが、「でっかいよ、重いよ、でもね写りがいいんだよ」というのは大歓迎です。選びたくなければ、選ばないという選択肢がありますから。しかし、カメラと一緒に売られるレンズが、巨大なレンズだけでは。結局、ニコンFマウントやキヤノンEFマウントのレンズをアダプターを介して使うのでしょうか。

 

 整った条件であれば、画素数が高いカメラのほうが繊細に描写できることや、新しいカメラのほうが連写速度や解像度で優位なことは間違いありません。それぞれの使用方法や目的があるのでしょうが、「高解像度ではあるが、大きく重いレンズ」ではなく、「そこそこの解像度で、小さく軽いレンズ」にも需要があることに目を向けて欲しいところです。

 

 今回のニコンキヤノンのミラーレスカメラを開発された方たちは、これらのカメラで撮影してみたのでしょうか。

 写真を趣味にしているパパママたちなのでしょうか。

 このカメラで、どんな写真を撮ってほしいと思っているのでしょうか。

 

 以前にも書きました通り、私は、アルバイトの身ではございますが、カメラの販売をしたことがありました。

(参考)

film-camera-challenge.hatenablog.com

 

 今、カメラ店で販売員をされている方は、このカメラを勧めることができるのでしょうか。

 

 これから、ますます、フィルムカメラの評価が高まりそうで、期待が持てました。

カメラの話(個別第十一回-2) ニコンFE(第三世代)

 さて。

 このカメラも、当初は全くアクセスがなかったのですが、最近になりなぜか急にアクセス数が増えてきました。シンプルニコンこと、ニコンFEです。

film-camera-challenge.hatenablog.com

 改めて持ち出してみましたが、非常にバランスの良いカメラです。小型軽量ではありますが、軽すぎることはなく、質感と品格を十分に兼ね備え、スクリーンもFM3A用にせずとも、ノーマルでも十分にピントの山が見やすく(できれば、最新式のスクリーンを装着することをお勧めしますが)、必要にして十分な機能を備えております。

 

 ニコンの中級マニュアルフォーカス機は、電子シャッターを備えたFE、FE2と、機械式シャッターを備えたFM、FM2がほぼ同時期に発売され、FE2は早期に生産完了となったのちもFM2はNew FM2へと進化し、最終的には統合され、FM3Aとなりました。21世紀になるかならないかくらいの時期ではなかったでしょうか。すでに、時代はフィルムからデジタルにシフトし始めた時期でした。

 FM3Aはそれまでの機種と似たデザインではあるものの、アタマの部分のトンガリが鋭くなり、NIKONのロゴが太字斜体になったことが受け入れられなかったのか、おそらくは需要の問題だと思いますが、早々に生産完了となり、現在は程度の良いものは、結構な価格で取引されております。

 このFM3AとFEを比較すると、

・最高シャッタースピードが1/1000秒(FM3Aは1/4000)

・スピードライトの同調速度が1/125秒(FM3Aは1/250)

・電子シャッターのみ(FM3Aはマニュアル露出時は機械式シャッター)

・FM3Aのみ、スピードライトの自動調光機能あり

 

 発売日が20年以上違う割には、今、使うとなると、そこまで差異がないのではないでしょうか。

 

 フィルムカメラを始めてみたい、(比較的)新しいカメラを使ってみたい、新品のマニュアルフォーカスレンズをいまだに販売しているニコンのカメラがいい、という方が

、FM3Aを検討するときに、このFEもまた少し考えてみられてはいかがでしょうか。とても使いやすく、良いカメラですよ。