さて。
今回は理想のカメラとは何かを考えてみましょう。まず、この答えは人それぞれ異なります。タイプ分けして整理していってみましょう。
タイプ1-どうしてもメチャメチャ高解像度の写真が撮りたい方
思考:写真は情報量が命。とにかく高解像度で撮影しておけば、後々の記録となる。
結果:最新式の超高画素デジタルカメラと最新式の超高性能レンズの組み合わせを追い続けるべし。それなりに重量的、金銭的負担が大きいことを覚悟し、十分に備えるべし。
タイプ2-すぐにSNSでお友達と共有したい方
思考:おいしそうでしょ!楽しそうでしょ!いいでしょ!
結果:スマホにするか、スマホと連携できるデジタルカメラを手に入れるべし。
タイプ3-とにかく連写が大好きな方
思考:鳥やモータースポーツを撮るのに連写はつきもの!そのうちの1コマでもいいショットが撮れていたら大満足!
結果:フィルムではコスパが悪すぎるので、オートフォーカス性能と連写速度が優れたデジタルカメラを手に入れるべし。
タイプ4-どんな環境ででもスナップ写真が撮りたい方
思考:夜でも朝でも昼でも街でふらっと、裏路地のネコを撮りたい。オレは、神出鬼没の夜行性だ!
結果:撮影感度をあげてもノイズがあまり出ない高感度重視のデジタルカメラを手に入れるべし。
タイプ1から4に該当する方は、フィルムカメラを購入するべきではありません。デジタルカメラに圧倒的アドバンテージがあることを重視しているわけですから。
では、フィルムカメラに向くタイプの方たちを想像しながら、理想的なカメラを考えていきましょう。
タイプ5-かつての光学工芸品に触れたい方
思考:昔のカメラは精密感をさらに凝縮した、密度の濃いものじゃった。
結果:フィルムカメラのフラッグシップ機を手に入れるべし。レンジファインダーのライカ、ニコンF、F2、F3、キヤノンF-1、NewF-1、ミノルタX-1、ペンタックスLX、コンタックスRTS、RTS2あたりでしょうか。1980年代前半以前のものがお勧めです。
タイプ6-人とは違うスタイリッシュなカメラを使いたい方
思考:カメラはアクセサリーの一つだ。あまりに大きいものは好ましくないな。
結果:デジタルカメラであればニコンDfがあるものの、分厚くずんぐりむっくりで、たぶん参考としたデザインのニコンFM2やFE2に比べると格好いいとは言い難い。となると、やはり、小型軽量の金属一眼レフでしょう。ニコンFM2、FE2、ミノルタXD、ペンタックスMX、LX、オリンパスOM-1、OM-2あたりでしょうか。
私のタイプは5と6です。さらに、ここから条件が付いていきます。
まず、私がどうしても許せないのは、ファインダー視野内に露出等の表示で隠れている部分があること。例えば、ミノルタXDはファインダー右側にシャッタースピードの表示があり、そのランプ部分がファインダー視野内にせり出しています。ニコンFM2は、ファインダー左側にシャッタースピード表示がちょっとだけせり出しています。これが、モヤっとして許せないのです。そのため、ミノルタXDもニコンFM2も、他にはペンタックスZ-1Pも、MZ-3も、いいカメラだと思いつつも手放してきました。
次に、巻き上げレバーが滑らかでないこと。オリンパスOM-4Tiは非常に完成度が高いマニュアルフォーカスカメラで、さらに小型軽量かつ凝縮感があるものすごく魅力的なカメラではあるものの、巻き上げレバーの感触が悪いがために購入に至っておりません。
以前はこれに、修理ができないカメラは避けたいと思っておりました。しかし、すでにフィルムカメラのほとんどが販売終了から10年以上経過し、メーカーで修理ができるカメラがほとんどなくなってしまいました。修理専門業者の修理料金も、徐々にではありますが高額になってきた気もします。
整備ができるフィルムカメラを気持ちよく使えるのは今がラストチャンスと言えるでしょう。皆様も早く理想のカメラが見つかれば良いのですが。
ちなみに、私はまだ理想のカメラを見つけられていません。そのため、複数のカメラをとっかえひっかえ使う羽目になっております。
パート別の理想カメラは、
最高のファインダーのカメラ:ミノルタX-500
最高の巻き上げ感のカメラ:ニコンF3
最高の質感のカメラ:キヤノンF-1改
最高の小型軽量システムカメラ:ペンタックスLX
最高の撮影感触のカメラ:ニコンF4
これらすべてを備えたカメラがあればよいのですが、まだ販売されておりません。