さて。
一晩、往くか退くか悩みました。しかし、ここで退くという選択肢はもともと、私の心根にはなかったようです。光線漏れをすることを知ったうえで売ることもできませんし。
午前中に、購入店に光線漏れをしている件、相談をし、いくつかの情報を得たうえで、購入店では修理代の負担は不能であることと、今後、プリントや、(買うこと前提ですが)同店での購入時に便宜を図ることを条件に、当方で修理を行うこととしました。
(いくつかの情報)
・前オーナーは、購入店舗の常連さんであったが、すでに故人であること。
・前オーナーは多くのカメラを所有するものの、現像を行ったことはほぼないこと、すなわち、コレクターであり、私が購入したカメラを使用していたとは思われないこと。
・関西圏にある修理業者が良心的でお勧めであること。
購入店舗でお勧めいただいた修理業者へアポを取り、日曜日にも拘らず、早速返答があり、現段階における見積もりは想像以上に安価な1万円以下であったことから、早速、フィルムマガジンのみを宅配便で発送しました。
現物確認前での見積もりですので、破損の状況で費用が変わることは承知の上ですが、それでも、舶来品で、なおかつカメラの雄とも称されるハッセルブラッドですから、軽く数万円コースと思っていましたから、少し安堵しました。
レンズにシャッターと絞り機能があり、フィルムはフィルムバックが仕事を担い、カメラはそれらの総指揮部と役割分担をしているのがハッセルブラッド500C/Mの魅力です。シャッターや絞りの調子がおかしくても、それは、レンズに由来するもの。今回のように、フィルムバックによる光線漏れは、フィルムバックを交換すれば解決するもの。スペアのパーツやレンズを持っていれば、カメラ本体には多くの機能を持たせていないため、十分に補える、ということになります。
その点、ゼンザブロニカS2は、フィルムバックは別働ではありますが、カメラ本体に(分離可とはいえ)ピント調節用のヘリコイドがあり、シャッターがあります。ハッセルブラッド500C/Mと比べると、カメラ本体には多くの機能を持たせられることになります。その反面、レンズとの連動を考えなくてよいし、個々のレンズは小型軽量となるメリットもあります。
ハッセルブラッド500C/Mには、扱いにくい面があり、緊張していることも事実です。今後、それに慣れるか、それを嫌い手放すことになるかはは、神のみぞ知る、といったところでしょうか。