さて。
富士フィルム株式会社が、白黒フィルムの販売を再開するとの記事が出ておりました。
(参考)
https://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/articleffnr_1430.html
フィルム愛好家、SNS世代の若年層からの声にこたえた、とのことです。
私が大学生時代だった20世紀末、ほんの一時期だけ、白黒フィルムで撮影をしたことがありました。私が好きで使っていたフィルムは、「ネオパンSS」で、ISO400の高感度が必要な時は、「T-MAX400」を使っておりました。
現像は、焼き付けは部室で行っておりました。本当かどうか定かではございませんが、かつてあった部室は火事になり、私がいたころの部室は、プレハブをいくつも並べたうちの一角で、水道はなく、寒空の下の共同水道、そして、そこは、北国ではないものの、雪国でした。さらには、部の風が合わず、1年を待たずして、早々に足を洗い、それから、これまでの約20年間、白黒写真を撮ることはありません。
白黒写真が嫌いなわけではないのです。内田ユキオさんは、私の一番好きな写真家さんです。光と影だけで、ポイントを示してくれる、そんな気がする写真を撮られます。ただ、自家現像を行うにはきっちりとした温度、時間管理を行う几帳面な性格と、焼き付けを行うにはスペースが必要です。そうでなければ、現像屋さんにお任せする、というチョイスとなり、カラーよりも需要と供給のバランスからか、随分と費用が掛かります。都会には、「レンタル焼き付けスペース」なるものがあるようですが、地方にはたぶんないでしょうね。
白黒フィルムの再開のニュースの直前、実は、家族とあるデジタルカメラの購入の話をしておりました。そのデジタルカメラは、ライカモノクローム。白黒専用の、デジタルカメラです。お値段も、軽自動車が買えるくらい。レンズも高価なものを選ぶと、合わせて普通車が買えるでしょう。それに比べると、きっとそれなりにフィルムの価格は高価なのでしょうが、十分に手軽に、白黒写真が楽しめることでしょう。
20年ぶりに、白黒フィルムを通してみようかな、と思っております。
また、今回の再開で、大判フィルム(シートフィルム)は残念ながら製品に入っていないようですが、ブローニフィルムが入っているのがとてもうれしいです。