フィルムで写真を撮ってみませんか。

「フィルムを使う写真に興味を持つ人を一人でも増やす」ことが目標の一個人の活動

旅するカメラ(もしも一人で車を使わない国内旅行に行くのなら)

 さて。

 前回は、以下の妄想記事を書いたところではございますが、残念ながら、我が家には幼児がいるし、夏には二人目も産まれそうなので、私が産むのではないから、と大手を振ったら、おそらく、槍が降ってくることでしょう。

film-camera-challenge.hatenablog.com

 現実的には、一人で、国内旅行に行けるかどうかが、今の我が家の現状です。

 

 では、もし仮に、「一人で行って良し!」ということになったら、どうしましょうか。

 我が家には車が2台ありますので、1台は使えるかもしれませんし、私のほかに車を使う者が2人いますので、使えないかもしれません。地方で生活していると車がない生活は考えられないところではございますが、都市部では車のない生活もまた、ごく一般的と聞きますので、車を使わない国内旅行に行くのなら、という仮定としましょう。

 車を使わないとなると、公共交通機関が主体となります。公共交通機関では、荷物は大きめのリュックサック1個と、手荷物を入れる小さなショルダーがちょうどいいところでしょう。そして、リュックサックは、カメラバックもまた兼ねることとなるでしょう。

 衣類は下着とタオル程度とし、どうしても汚れて替えが必要になるのならば、国内であればどこででも現地調達が可能でしょう。

 撮影機材もまた、カメラは一台。壊れてしまったら、現地調達をするしかないでしょう。なるべく、壊れそうにないものをチョイスしたいところです。軽さと堅牢さを兼ね備えたもの、が理想的です。

 レンズは、広角レンズと標準レンズは欲しいところ。望遠レンズは、あまり長焦点だとブレの心配が出てきますし、三脚を持ち運ぶこともあまり現実的ではないので、中望遠まででしょう。

 カメラとレンズ3本がバランス的に良い落としどころとなりそうです。

 私の所有カメラ、レンズであれば、以下のものがチョイスに挙がります。

オリンパスOM-1と、28mmF3.5、50mmF1.8、135mmF3.5

film-camera-challenge.hatenablog.com

ニコンF3と、Ai-s28mmF2.8、Ai-s50mmF1.4、Ai-s135mmF2.8

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ペンタックスLXと、SMCT28mmF3.5、50mmF1.4、105mmF2.8

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ミノルタX-500と、NMD24mmF2.8、NMD50mmF1.4、NMD135mmF2.8

film-camera-challenge.hatenablog.com

 

 しかし、①のセットは、他のセットと比べて小型軽量ではありますが、レンズが暗いだけでなく、カメラのファインダーも暗く、ちょっと気分まで暗くなりかねません。

 しかし、②のセットは、他のセットと比べて大きく重くなってしまいます。

 しかし、③のセットは、実絞り撮影となること、ネジネジマウントでレンズ交換がおっくうになってしまいます。

 

 ④のセットには死角がありません。強いて、強いてイチャモンをつけるのであれば、カメラ、レンズ共にプラスチック外装で高級感がないということになりますが、それを上回る、写欲をそそるファインダー、心地よいねっとりとしたピントリング、パリッと小気味よいシャッター音、そして、小型軽量を兼ね備えております。

 

 私が、もしも一人で車を使わない国内旅行に行くのなら、④のセットで行きます。

 最後まで、黒ボディーで行くか、シルバーボディーで行くかを、悩むことでしょう。

 

旅するカメラ(もしもインドに行くのなら)

 さて。

 平日は年度末が近づくにつれ仕事が忙しく、休日は家族と過ごす時間が多く自由時間がなく、妄想で現実逃避をする程度となっております。

 

 先日、「旅するカメラ」(渡部さとる氏著)という文庫本を購入しました。書き出しの「もし旅に1台のカメラを持っていくとしたら・・・・・・。」というフレーズに、自問自答がしたくなったのが、購入の動機です。

 

 最近、なぜだか、インドへ行きたいと思っております。きっかけは2つ。1つは、妻の大学時代の友人にインド人が多く、私もそのつながりでお話しする機会があったこと。もう1つは、私の大学時代の友人に、学生時分の頃インド旅行を誘われたものの、「腹が弱い」ことを理由に断ってしまったことを、インド人と話をしたときに思い出したこと。

 もし、インドへ行くとき、カメラはどうしたらよいのでしょうか。

 ずっと一流のホテルに滞在するのであれば、ヨーロッパでもいいはずです。たぶん、素のインドが見たいから、私はインドに行きたいようです。そうなると、ホテルには、デジタルカメラを充電するための電源はないかもしれません。充電できなければ、電気で動くデジタルカメラは非常に不安です。

 しかし、フィルムカメラだと、フィルムがかさばるため、多くは撮影できません。

 また、行ったことがないので偏見ではありますが、スリ、強盗に会う可能性も、国内より高いでしょう。きっと、大きな荷物や高価なカメラ(高価に見えるカメラ)は避けるほうが良いでしょう。

 

 私の所有カメラの中では「オリンパスPEN S」が最適と思いました。

 最近の、デジタルカメラではございません。1960年に発売された、ハーフサイズのカメラです。

 これなら、電池がいりません。

 これなら、軽くて小さいので負担になりません。

 これなら、36枚撮りで72枚撮れます。

 私の写真の9割は縦長写真で、これなら、普通に構えて縦長写真が撮れます。

 これなら、盗られる心配は少ないし、盗られてもまだ我慢できます。

 露出計も距離計もありませんが、ISO400のネガフィルムであれば、何とかなることでしょう。

 

 ただし、大分くたびれているので、分解調整からしなければなりませんが。

カメラの話(個別第十回-2) ミノルタSRT-super(第二世代)

 さて。

 このカメラは、私の中ではお守り的な位置づけで、常用しているものではないのでなかなか記事を書きにくいのですが、5番目にアクセスが多いカメラなので。

ミノルタSRT-superでございます。

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 年始早々に、晴れ着の若い女性が、一眼レフカメラらしきものをたすき掛けにしていらっしゃいました。おお、一眼レフカメラかと思い、よくよく見ると、オリンパスOM-Dシリーズのことが多いのですが、見た感じ、ちょっとでっかい。よくよく見ると、アサヒペンタックスSPでした。

 SRT-superの前身、SRT-101の発売時期は、このアサヒペンタックスSPと同じ、1960年代~70年代前半だと思いますが、あまり、このミノルタSRTシリーズは紙面記事やインターネット上にも取り上げられていない気がします。これは、不当だ!

 かなり昔にアサヒペンタックスSPを所有していましたので、比較記事としてみましょう。大きさ、重さ等は所有書を参考(アサヒカメラニューフェース診断室、ペンタックスの軌跡、ミノルタの軌跡)とします。

 

 まず、スペックについて

・シャッター:布幕横走り式シャッター(同じ)

シャッタースピード:1秒から1/1000秒(同じ)

・大きさ、重さもほぼ同じようなもの

 

 ペンタックスSPの優位点

・デザインがいい。

・巻き上げレバーの操作性が良い。(ただし、巻き上げ角度は大きい)

・中古市場でのタマ数が多い。

・ファインダーの角が直角。(SRTは丸い)

 

 ミノルタSRT-super(101)の優位点

・露出が分割測光で、安定感に勝る。

・ファインダー内で設定シャッタースピード(superは加えて絞り値)がわかる。

・レンズの交換がバネヨット式で楽。さらに、M42マウントもアダプターで使用可能。

 

 随分と主観は入っておりますが、少なくとも、SRT達がペンタックスSPより明らかに劣るとは言えない、良いカメラだと思います。また、ファッショナブル性は個人の主観によるところが大きいものの、どちらのカメラも、今では肩から下げているだけで「こだわっているぜ」感がプンプンですので、ペンタックスSPにこだわらず、若い方にはほかにも良いカメラがいっぱいあることに気づいていただけたらと思います。金属製機械式シャッターの第二世代カメラは、確かに趣味性は高いのですが、ファインダーが暗くて見えづらいことや経年劣化の状況を考えると、必ずしもベストチョイスとは言い難いものです。

 ともあれ、フィルムのカメラが使われている(ファッションとして、かもしれませんが)ことを、うれしく感じました。

 

小さなタイムカプセル

 さて。

 今年初の撮影のお供にフジカGW690Ⅲを連れて行ったのですが、「いつ装填したのか記憶にもないアスティア100」が残枚数1枚で入っておりました。

(参考)

film-camera-challenge.hatenablog.com

 

 近くのカメラの〇〇ムラで現像を依頼し、昨日、受け取りに行ってまいりました。

 

 一本は、丸々滝が写っているもの。うーん、デジタルカメラを露出計代わりにしたものの、若干アンダーすぎたような。あと、半絞り開けておいたら良かったかな、まぁ、氷柱の冷たさが伝わるし、色温度が高く、全体的に青っぽくなっているのも、まぁ、こんなものか、といったところ。しかし、6cm×9cmのスライドフィルムは迫力があります。パッと見ただけで、ちゃんと、何が写っているのかがわかります。

 

 さて、もう一本は、「いつ装填したのか記憶にもないアスティア100」でございます。

 

 写っていたのは、前の前に住んでいた家の引き渡し時と、前に住んでいた家に入居した時の写真でした。4年以上前のものです。写っている、生後1年にも満たない赤ちゃん(娘)は、今ではもうすぐ5歳になり、口答えをするようになっております。

 

 フィルムにとっては、新鮮なものを使用し、また、撮影後速やかに現像することが当然良いことです。

 なぜ、1カットだけ撮らずに大事においていたのかは記憶にありませんし、そもそも、週に1度は開く防湿庫の中に、4年以上も持ち出していないカメラがあるとは・・・・なんとも情けない。

 

 しかし、そのフィルムのおかげで、そういえば、前の前の家は・・・とか、この時と比べて・・・とか、色々と振り返ることや懐かしむことができました。

 情けなさとともに、フィルムの良さを感じることができた、1本でした。

2019年初撮影

 さて。

 正月三が日はお休みではあるものの、親戚回りなどなどしているうちに1日、2日はあっという間に終わってしまい、3日のみ自由時間をもらい、一人で出かけることができましたので、撮り初めを行ってまいりました。

 

 自宅から30分ほど離れたところの滝に行こうと思い立ちました。10年以上前に訪れた際には路面は凍結し、ほぼ氷瀑と化しておりましたが、今年は暖かかったためか、山道も凍っておらず、滝もまた、周囲が氷柱状となっているものの流れがる状態でした。

 

 お供にしたカメラは、露出計代わりのα7に28-70標準ズームのセットと、本命フジカGW690Ⅲでした。

 GW690Ⅲには、大変恥ずかしながら、いつ装填したのか記憶にもないアスティア100が入っており、それも、最後の1枚のみという状態でした。その1枚をさっさと撮り切り、これまた5年前に使用期限が過ぎてしまっているプロビア100Fを装填しました。

 120フィルムでしたので、6×9判ではたったの8枚しか撮れません。デジタルカメラの連写では、1秒で撮り切ってしまう機種もある程度の枚数です。しかし、120フィルムのリバーサルフィルムは、5本で3500円程度。それに、現像代も1本あたり1000円くらいはかかるはず(最近現像していないのでちょっとドキドキしておりますが)。計、1700円/本で、8枚、ということは、200円強/1枚!!!!!そりゃ、慎重にもなります。

 

 ゆっくり時間をかけて、滝のあっちゃこっちゃを見、光の加減を観察し、でも、まぁ、このフィルムは5年前に使用期限は来ているものなと思いつつも、慎重に三脚をセットし、しっかり絞り込んで、レリーズを握りしめ、いっぱしのカメラマン気分を味わってまいりました。

新春2019年

 あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 さて。昨年の総括もできないままに、昨年は終わってしまいました。2018年に購入したカメラは、オリンパスOM-4Ti一台でした。たくさん不満を書いているものの、今もフィルムが中に入っており、かなりな頻度で持ち歩いておりますので、ただ死蔵コレクションをするカメラではなく、よいお買い物ができたと思っております。

(参考)

film-camera-challenge.hatenablog.com

 

 2019年は、私はリバーサルフィルムの使用を行っていこうと思っております。

(参考)

film-camera-challenge.hatenablog.com

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 実は、まだ紹介をしておりませんが、ブローニフィルムを使用する中判カメラを数台所有しております。今年はそれらのカメラに、スライドフィルム(リバーサルフィルム)を装填し、三脚をきっちりと使い、高彩度、高解像度の写真をスローに撮っていきたいと思っております。

 フジフィルムのホームページによると、現在販売されているスライドフィルムは4種ですが、うち、ベルビア100Fは、大判フィルムのみでの販売で、実質、ベルビア50、プロビア100F、ベルビア100の3種です。

 しばらくスライドフィルムから遠ざかっていたので、それぞれ1本ずつ購入後、比較し、最も好みに合うものをまとめ買いしたいところではありますが、ブローニフィルムは5本パックでしか販売されていないようです。

 

 今年もまた、ゆっくりとではありますがブログを更新していきますので、お付き合いいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。

レンズの話 初めての、カールツアイス

 さて。

 ふと魔が差して、初めてのカールツアイスレンズを購入してしましました。

 残念ながら、これまで縁がなく、コンタックスのカメラ・レンズ共に使用したことがありませんでしたが、先日来、徒歩圏内の中古カメラを取り扱うお店でRTS2(たぶん)があったり、AXがあったりで、無性にコンタックスを使ってみたかったところでございました。

(参考)

film-camera-challenge.hatenablog.com

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 私が購入したカールツアイスレンズは、ゾナー100mmF3.5という、中望遠レンズで、大口径でもない、いたって普通のスペックのレンズではあります。販売されていた当時は、大口径レンズではプラナー100mmF2があり、シャープなマクロレンズのマクロプラナー100mmF2.8があり、軽量化のためと言われておりますが絞りリングはプラスチック製で、また、西ドイツ製はなくすべて日本国製であることから人気がなく、早々に生産中止となった、と言われているレンズです。そののち、その生産数の少なさとシャープな描写、小型軽量ボディーであるコンタックスAriaにぴったりということで人気が出て、一時高騰していたレンズです。

 今回、このレンズを私が購入したのは、本来、コンタックスRTS等の、ヤシカコンタックスマウントのこのレンズが、なぜか、ニコンFマウントに改造されていたのです。

 今回入手したレンズは、某大手オークションに出品されておりました。強い光を当てると若干クモリがある、という代物ではございましたが、私が発見した時点では1万円を切る価格でした。

 以前、どうしても使いたかったソニーSTF135mmF2.8T4.5レンズをニコンFマウントに改造していただいたことがありました。改造費用は4万円前後かかり、また日数も2か月くらいかかったと思います。

 私は、このゾナー100mmF3.5レンズに特別な思い入れはありません。しかし、世間の評価(口コミ)や改造に要する手間費用、新たにボディーを用意する必要がないことを勘案すると、このレンズは、初めてのカールツアイスレンズを体験するためには、十分に魅力的なものと感じました。

 

 届いて手にしてみると、本当に小さく軽く、びっくりするほどでした。常用するにはちょうど良い手ごろ感です。

 しかし、ニコンFマウントの中望遠レンズが、DC105mmF2、DC135mmF2、Ai-s135mmF2.8、タムロン90mmF2.8マクロ、改造STF135mmF2.8T4.5に本レンズと、6本から選ぶ必要が出てきました。タムロンマクロも、つい先々月に購入し、まだろくに使ってもいないのに・・・

 すでに、防湿庫もパンパンで、もう、カメラやレンズが入る余地がございません。来年こそは自重し、カメラ・レンズを増やさないようにしたいと思います。

 

平成30年12月23日追記

 早速、このレンズを使ってみたところ、どうもこのピントリングのゴムの感じや距離表示の色に見覚えがあると思って、よくよく考えると、このレンズは私の初めての、カールツアイスではございませんでした。

 かつてかつて、ずいぶん昔ですが、カールツアイスイエナ(東独)製の、ゾナー135mmF3.5や、ペンタコンシックス用ビオメター80mmF2.8を所有、使用したことがございました。これらのレンズに、細かい四角錘のパターンのゴムや、オレンジ色の距離表示が酷似していたのでした。

 なので、このレンズは、私にとって初めての「国産」カールツアイス、もしくは初めての「ヤシコン用カールツアイス」でございました。

 それにしても、F3.5とはいえ、最短距離、開放でもキリリと解像する歯切れの良さにメロメロになりそうです。