フィルムで写真を撮ってみませんか。

「フィルムを使う写真に興味を持つ人を一人でも増やす」ことが目標の一個人の活動

フィルム、デジタルの得手不得手

 さて。

 本日は、七五三でした。我が家にも7歳の娘がおりますので、昨日、神社でお祓いを受けてまいりました。私の兄の娘、つまり姪も7歳ということで、 一緒に神社へ行きました。

 私は実家から50kmほど離れたところに住んでおり、仕事場も実家と真逆の方向、土日が休みですが子供の習い事があること、新型コロナウイルスのことから、両親や兄一家と会うのはお盆以来でした。親戚が少ないので、久しぶりにほぼ親族一同がそろうことになりました。

 

 前回の七五三も同じように兄一家とともにお祓いを受け、撮影をしたのですが、その時はデジタルカメラフィルムカメラフィルムカメラはフジカ690を使用した中判撮影を行いました。しかし、今回は、デジタル撮影のみに専念することにしました。その理由は、「(前回はいなかった)二人目のちびっこがおり、カメラ2台の取り回しが大変と見込まれたため。」です。

 

 カメラはデジタル一眼レフカメラ1台、レンズは35mmと105mmの単焦点レンズ2本で、あとは集合写真用の三脚のみです。

 お祓いも予定時刻に始まり、お昼前に終わり、皆で集合写真を撮りました。兄は立派な中判デジタルカメラを持ってきておりましたが、オートホワイトバランスがどうにも調子が良くない、私のデジタルカメラで撮ってデータをくれ、ということになりました。

 

 本日、先日ご紹介いたしました「シルキーピクス」で調整を行い、早々に両親、兄一家へデータを送りました。

 

 フィルムで撮影すると、「フィルム」という現物が残り、保管に気を配れば退色は免れられないもののかなりの長期にわたり保管することができます。長期的な保管、という面では、クラッシュですべてのデータがなくなりうるデジタル撮影より有利と思われます。クラウドに保存すればよいではないか、としても、クラウドサービスが永遠かどうか、そのデータの永続性には未だ疑問が残ります。

 半面、昨日撮影、本日調整のうえ送付という迅速性はデジタルであればこそのものです。当方の地域でリバーサルフィルムで撮影を行うと、その現像には中2週間がかかります。ネガフィルムであれば当日現像が可能なショップがありますが、昨日中に現像に出すことは困難でしたし、ネガフィルムからの色調整には私が不慣れなこともありますが、すぐにできたかどうかはわかりません。

 

 今回は、保存性よりも迅速性、そしてそれをデータでやり取りすることに主眼を置き、デジタルで撮影を行いました。

 

 ちなみに私は、デジタルカメラで撮影を行ったデータは、外付けハードディスク4台にコピーを保存し、また、別な1台(別の場所に保存)に、一か月ごとにバックアップを取る体制としております。また、外付けハードディスクの4台は、一年に1台毎更新し、容量不足とクラッシュに備えております。

 家族はそこまでする必要はないのではないかと思っているようですが、これでも本当に十分かどうかは定かではありません。 

 

RAW、やめます。

 さて。

 今日は、デジタルカメラのお話です。

 私、フィルムカメラが大好きですが、イベント事で写真を撮ることもあり、複数の参加者と共有する必要があることから、利便性に優れるデジタルカメラも使用しております。私が使用しているデジタルカメラは、ニコンD750、Df、V1、ソニーα7、NEX-5の合計5台です。

 本日、イベント事があり、ソニーα7を持ち出しました。α7は私にとって、フィルム時代のレンズの母艦であり、本日もまた、オリンパスOMレンズ3本(21mmF3.5、50mmF1.8、200mmF5)の母艦となっておりました。

 残念ながら、私が所有するデジタル一眼レフカメラはいずれも最新のものとは言い難く、新たに発売されたものに比べて高感度で撮影した際のノイズが荒く出てしまい、また、純正レンズをほとんど使っていないので、レンズのせいかもしれませんが、ホワイトバランス調整もおかしなこともよくあることから、基本的に、JPEGの最高画質と、RAWでの撮影を行っておりました。RAWは、デジタル撮影の生データで、のちにホワイトバランスや明るさ調節を含めたカラーバランスの調整においてはJPEGと比べ有利とされております。デメリットとしては、撮影容量が大きく、撮影時には連写の低速化と、撮影後においてはデータ量の増加、があります。

 

 私の所有するパソコンは住処の広さからノートパソコンとしており、また、その購入価格の制約からさほど優れた性能ではありません。そのパソコンでRAW現像を行うには時間がかかり、非常にストレスを抱えておりました。

 

 私が初めに所有したデジタルカメラペンタックス*istDでした。このデジタルカメラは「シルキーピクス」というRAW現像ソフトがバンドルされておりました。それ以来、どうにもシルキーピクスが使いやすく、現在は、シルキーピクス9(現行の一つ前のやつ)のスタンダードバージョンを使用しておりました。ちなみに、シルキーピクスは、スタンダードバージョンと、より細かい設定のでき、高価なProバージョンがあります。

 私は、シルキーピクス10のスタンダードバージョンにアップグレードするつもりでした9から10へのバージョンアップで、ネガフィルムをデジタルカメラで撮影し、それをワンタッチで写真化することができる、という機能があったからです。しかし、そのために、一万数千円を支払うのもな・・・と悩んでいたところでした。また、パソコンも性能不足でサクサクと調整ができるわけでもなく、外付けハードディスクも4個もあり、これ以上のデータ量の増加とその管理には限界を感じていたとこでした。

 そこに、 シルキーピクスにはJPEGを調整するソフトもあり、その機能は高価なProバージョンと同等で、しかし、JPEGのみしか調整できない制約から、プライスは約1/4の5,500円。さらに、現在は発売キャンペーンで3,850円。ということを知りました。

 私は、直感的でとても使いやすいと思っております。ネガフィルムの調整は、ラボ屋さんの腕に左右されます。しかし、このソフトがあれば、ある程度は意に沿うものができると思います。

 フィルム、デジタル併用の方は、30日間のお試しもありますので、ぜひご検討ください。

詳しくは、こちら

silkypix.isl.co.jp

カメラを、手放すか否か

 さて。

 本日、子守がてら顔なじみとなったカメラ屋さんを訪れました。最近、いくつかかわいそうなカメラを救出した後でもあり、物欲は停滞中。こういう時にカメラ屋さんを訪れても食指が動かないので、散在せず、安心です。

 それにしても、在庫がずいぶんと減っていました。店内外のショーウインドーにも空きが目立ちます。

 今年はコロナ禍の影響で、なかなかカメラの仕入れに行けないとのこと。何か、控えの控え選手になっていて使っていないカメラやレンズがあったら、ぜひ当店店頭に並べて欲しい・・・とのことでした。

 

 今、我が家には、十分に手に余る数のカメラとレンズがあります。ニコンデジタルカメラも併用しているので手元に置くとして、他の135判システムはすべて手放しても、さして撮影に困ることはありません。現在、我が家にはちびっこが2人おり、なかなか撮影に没頭する時間もありません。年単位で撮影に連れていけていないカメラやレンズもゴロゴロあります。

 

 しかし、長年かけてコツコツと綺麗なものを集め、所有後は保管は防湿庫で行っています。今回手放すと、今後、同程度のものが手に入るとはとても思えません。しかし、手放すと、また欲しくなってしまうことでしょう。

 オリンパスのシステムは一度構築した後に、すべて処分し、しかし、OM-1の軽快さ、機械としての完成度の高さが忘れられず、再び入手、初めは購入に至らなかった21mmF3.5といったオリンパスらしい小型軽量のレンズや、希少品かつ高価なマクロレンズも入手することになりました。

 

 最近、程度の良いフィルムカメラフィルムカメラの用のレンズはめっきり減ってしまったように感じます。そして、程度の良いものは、特に中判カメラ、レンズを中心に、価格がどんどん上がっているようにも感じます。当然ながら、数十年も前に生産が終わり、愛用者が減るとともに管理も不十分となり、また、高温多湿の日本ではカメラやレンズにカビが生えることも多々あり、今後、なお一層、程度の良いものは減っていくでしょう。

 

 私の友人には、欲しいカメラやレンズができると、それまで持っていた機材一切を手放し、買い替えていた者もいました。私にはどうにも、その潔さがありません。

 私は、今、幸いにもどうしても欲しいカメラやレンズがないことから、手放す理由も弱く、あまり持ち出していないことは少し心が痛むものの、所有機材は手放さないことにしました。

カメラの話(個別第十八回) ペンタックスZ-1P(第四世代)

 さて。 今回も、プラスチック製外装のオートフォーカス一眼レフカメラです。このZ-1Pは、20年近く前に主力機で使っていたものの、機材縮小のために放出し、今回再び入手したものです。その再入手に至ったわけとは・・・・

 

 ペンタックスは、ミノルタα7000が1985年に発売されたことを受けてか、1987年にオートフォーカス一眼レフカメラ「SFX」を発売し、SFシリーズを展開するも(おそらく)売れ行きは悪く、1990年ごろからZシリーズを展開しました。その中の集大成、最上位機種が1994年発売のこのカメラ、Z-1Pです。

 その翌年にはシャッターダイヤルと絞りリングによる操作性に回帰したMZ-5が発売されたことから、残念ながらペンタックス社からは見切られた操作性という感は否めませんが、先進的な操作性であり、現行のペンタックスブランドの一眼レフデジタルカメラの祖であるといっても過言ではありません。

 まずは、正面写真から。

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 レンズが付いていないのは似合うレンズがなかったから。整理前には、FA50F1.4やFA50F2.8マクロといったお似合いのレンズがあったものの、手放してしまい、オートフォーカスレンズはFA100F2.8マクロしかなく、レンズの存在感が強すぎで、外しました。

 しかし、FA100F2.8マクロは、発色、ボケ味、ピントリングの重さが変えられる操作性、完ぺきなレンズであると私は思っております。

 正面からの見た目はやたら頭部分が平たく、横幅があるカメラだな、という印象でしょう。横幅は広いものの、そう大柄と感じることもなく、重さもさほどありません。持ちやすく、手ごろなカメラといった印象です。

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 その平べったい頭部分には、前側にストロボが、後ろ側には液晶表示があります。左側にモードダイヤルがあり、設定した項目に矢印を合わせ(矢印に、設定したい項目を合わせる、というのが正しいところでしょうか)、ボタンを押しながら右手側のダイヤルで設定する、というスタイルです。暗闇での操作は絶望的ですが、暗闇で操作することはあまりないでしょうから、さほど不便でもありません。

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 ストロボは結構有能で、ガイドナンバーは14、画角は28mmをカバーします。最高シャッタースピードは1/8000秒、連写速度は4コマ/秒と、ペンタックスオートフォーカスカメラではトップの性能を誇ります。

 

 連写なんて、フィルムが高いからしないし、遅くてもいいじゃん、と思ったアナタ!

 連写はしなくても、連写速度が速い=ミラーが戻るのが速い&ショックが少ない→見えない時間(ブラックアウトタイム)が短いことや、左手に来るミラーが戻った時のショックがないことは、大いなるメリットがあります。一眼レフカメラのデメリットは3悪、大きい、うるさい、ミラーショックが大きいである、と、有名なカメラ開発者様もおっしゃっていることですからね。

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 このカメラの最大の特徴は背面右上左側ボタンの「IF」です。
「ハイパー」なヤツです。これだけ使いこなせたら、あとのボタンは不要です。

 

 Z-1、Z-5シリーズの特徴は、ハイパー露出制御です。ハイパープログラムと、ハイパーマニュアルです。何度も「ハイパー」と連呼するのが恥ずかしいですが、使いやすいことは間違いないです。そして、この操作性は、今のペンタックスブランドの一眼で不デジタルカメラの「グリーンピー」に当たります。この呼び方も何とかならないのでしょうか。

 ハイパープログラムは、露出モードを「HYP」というものにし、露出を固定したまま、前ダイヤルでシャッタースピードが、後ダイヤルで絞り値が調整でき、あたかも、シャッタースピード優先AE若しくは絞り優先AEになり、IFボタンを押すと元のプログラム露出に戻る、というハイパーなシステムです。

 ハイパーマニュアルは、露出モードを「HYM:というものにし、前ダイヤルを回すと絞りとは固定したままシャッタースピードが変化、後ろダイヤルを回すと絞り値が変化する、IFボタンを押すと元のプログラム露出に戻るというハイパーなシステムです。さらに、「ML」ボタンを押すと、露出を固定してシャッタースピード/絞り値をいじる、「HYP」的な使い方もできます。私は、常に、HYMにしております。めちゃ使いやすいです。

 そして、スペック上出てこないこととして、ファインダーが秀逸です。ナチュラルブライトマットという、LX2000に搭載された優秀なファインダースクリーンが搭載されています。ファインダーの隅々でもピントが合わせられる、しかし、明るい、非常に優秀な性能を有しています。LX2000に搭載されたのちにLX用に単体販売されたものの、現在中古市場では万単位の金額が付いていることからその性能は皆が認める処でしょう。その同等のフィアンダー性能を有している、と言えます。

 

 ではなぜ、私はこのカメラを手放したのでしょうか。

・ミラーのショックが大きく、バタバタする。

・右側に、視野内に出っ張る表示がある。

 この二点に尽きます、特に、私は視野内に出っ張る表示が大嫌いです。同じ理由で、ペンタックスMZ-3も手放しました。しかし、Z-1Pのでっぱりは微々たるものです(MZ-3のはまだ許せていない→再購入に至っていない)。小型化を優先するためにはやむをえなかったのかもしれませんし、古くはペンタックスMXにも視野内へのでっぱりがあったので、あまりペンタックス社では重要視していなかったのかもしれません。

 

 では、ペンタックスZ-1Pをまとめますとこのようになりました。

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 携帯性は、重さはないものの幅が広く、大柄なため2点減点。

 デザインはカエルのようで、あまり格好がいいとは思えないので2点減点。

 質感もプラスチッキーなので2点減点。ミラーショックも大きいです。

 操作感は、前述の通りハイパーな奴が秀逸なので満点。手になじむと超使いやすいです。

 ファインダーはスクリーンが優秀でピント合わせは容易ですが、視野内へのでっぱりがどうしても許せないの2点減点です。気にならない方には満点でしょう。ミノルタαー9や、ニコンF4と張り合えるピント合わせのしやすさと思いますよ。

 入手のしやすさは、販売終了から20年近くが経ち、良品は少ないものの、当方は格安で購入できたので1点の減点としました。

 堅牢・修理については、当時のペンタックスオートフォーカスカメラの最上位機種で持病も聞かないことから壊れにくいとは思われるものの、修理は絶望的と思われるため、2点減点としました。

 システム力は、ペンタックスKマウントはマニュアルフォーカス時代から今のデジタル時代まで一貫して頑張ってくれており豊富なレンズ群があるものの、レア物はとてもレアで高価なことから1点の減点としました。

 

 このカメラは、扱いやすく、また大きさもそれなりにあるために風格もあり、現に(過去に)ペンタックスのアタマも張っていたカメラですから、魅力は大いにあります。特に、ペンタックス社製一眼デジタルカメラユーザーにとっては、MZ-3と並んで必帯のカメラではないでしょうか。

 

カメラの話(個別第十七回) ニコンF70DP(第四世代)

 さて。20年以上前に買うかどうかを悩んだカメラをようやく買いました。ニコンF70DPです。まずは正面写真から。

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 このカメラは、私が高校生の時に非常に魅力的で、最終的に購入したF90XSと最後まで悩んだカメラでした。

(参考) 

film-camera-challenge.hatenablog.com

film-camera-challenge.hatenablog.com

 

 ニコンオートフォーカスカメラを販売し、当初はF〇01シリーズ(F501に始まり、F801やF601、F401など)を展開し、その次の世代としてF〇1シリーズを出した、中級機種になります。上位機種にF90(改良版のF90X)が、エントリー機種にF50Dがありました。キャッチフレーズは「人への優しさをめざした、フラッシュ内蔵AF一眼レフ。」うりは、(カタログより私見でチョイス)

1見やすい大型液晶表示パネルの心地よい操作性

2静かな操作音

3素早く確実なオートフォーカス

4光の状態を知る3D-8分割マルチパターン測光

5感性にこたえる多機能スピードライト

6想いを形にするイメージプログラム

上部からの写真です。

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 光が反射して見えにくいのですが、右手側に「1」のうりのための大きなカラー液晶があります。左側の「FANCTION」ボタンを押しながら、液晶下のダイヤルを回して設定する項目を選び、「SET」ボタンを押しながら液晶下のダイヤルを回して設定する、という二段階の設定方法です。この操作方法はF70D独特(唯一)のものであり「難解」「わかりにくい」「煩雑」と総すかんを食らいました。

 実際に使ってみると、さほど操作性が悪いとは思いませんが、一点、露出補正については最悪と言わざるをえません。ファインダー内、外部液晶共に、露出補正を行った時には小さな±が書かれたアイコンが表示されるだけなのです。いくつ補正したのかもわからず、そもそも補正していることを忘れそうです。

 「2」の静かな操作音は、さほど静かにも思えません。時代柄、オートフォーカスレンズのほとんどは本体内のモーターをシャフトやギアで連結させ、レンズを伸び縮みさせてピントを合わせておりその音は最近の静かなレンズに比べるとけたたましい音を奏でます。ミラーも「パッタン、パッタン」と結構大きな音がします。本カメラが発売された20世紀末において、無音オートフォーカスレンズをすでに販売しており、また、非常に静粛なEOS10を製造していたキヤノンには及ばないと思います。

 「3」の高速オートフォーカスは、上位機種のF90Xよりも新しい測距素子を持っており、当時としては高速かつ正確だと思います。

 「4」「5」共に、間違いなく、精度が高い露出コントロール機能を持っております、内蔵スピードライトは上位機種F90Xにはなく、外付けスピードライトを使用しなければなりません。この点はF70Dのほうが優れていると言えます。

 「6」のイメージプログラムは、「ポートレートモード」や「スポーツモード」など、8種類のカメラが最適と思われる絞り値とシャッタースピードをコントロールしてくれる機能です。私は使う機会がありませんが、使う人にとっては便利なのではないでしょうか。ちなみに、F90Xにもイメージプログラムが7種類搭載されていたようです。一度も使ったことがありませんので、初めて知りました。

 

 このころのニコンのカメラは、表面のゴム様の素材が劣化し、ネチャネチャしているものがほとんどです。このカメラも多分に漏れず、その症状が出ていました。しかし、(今はなかなか入手しづらいですが)アルコールをキムワイプにつけてゴシゴシすると、結構綺麗に取れます。その代わり、てかてかにはなりますが。写真はゴシゴシ中のものです。ちなみに、日付写しこみ機能と、パノラマ写真撮影モードがあります。 右手親指下のくぼみがいい感じで、持ち心地は良いです。

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 では、ニコンF70DP まとめますと、このようになりました。

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携帯性は、スピードライト内蔵、本体重量600gは魅力的ですが、厚みがあるので一点減点。

デザインは、前から見ても上から見ても後ろから見てもスタイリッシュ。飛び切り上等とまでは言えないので一点減点。

質感は、中級機種とはいえプラスチック感満載の上、裏蓋がべたべたするので2点減点。

操作感は、たぶん、このカメラのみ使い込めば抵抗はないと思われるものの、慣れるまでの時間と前述の露出補正のことがあり1点減点。

ファインダーは、ピントの見え方や倍率は優秀。ただし、上位機種と同じとはいえ、視野率が92%と低いので1点減点。値段の割にはかなり頑張っていると思います。

入手のしやすさは、有れば安いのですがあまり売れなかったのか現存機が少ないので一点減点。

堅牢・修理は、壊れると修理できないこと、私が入手したものはバッテリー蓋が破損していた(簡単にDIYできました)ので4点減点。

システム力は、Ai化されていればマニュアルフォーカスのニコンレンズで露出計が動き、何と言っても内蔵スピードライトで手軽に撮影できるので、満点!

 

 このカメラの事実上の後継機種であるF80Dでは、もちろん、オートフォーカスが多点化されるなどの進化があるものの、連写スピードが3.7コマ/秒から2.5コマ/秒に、スピードライトの光量が14→12にと、スペックダウンしたことがあります。

(参考) 

film-camera-challenge.hatenablog.com

 それ以上に困るのはマニュアルフォーカスレンズでは露出計が動かないことです。マニュアルフォーカスのニコンカメラやニコンレンズを運用し、かつ、スピードライトが内蔵のカメラとなると、このF70Dと、このカメラの旧機種F-601しかないかと思いますが、F-601は、CR-P2という変わったバッテリーを使用するカメラでしたので、このバッテリーの入手が困難なのではないかと思われます。このF70Dは、CR123Aというリチウム電池2本で駆動しますが、私はこの電池互換の充電用電池を入手し、すでに長く使っております。

 

 私は、バッテリー蓋の破損がありましたが、このカメラを、税込みワンコイン以下で入手しました。20年余り前に、買うか、買わないか、穴が開くほどカタログを見たカメラでしたので、少し寂しくなりました。

 これからは、サブ機に最適と思っておりますので、中判カメラやデジタルカメラとともに持ち出したいと思います。

フィルムのこと

 さて。今回はフィルムのお話です。

 

 最近私が多用している、135判フィルムは、フジフィルムの「フジカラーC200」です。このフィルムには以下のメリットがあるのです。

1 他のフィルムに比べて安い!とはいえ、一本500円を超えていましたが。

2 ISO200がちょうどいい。室内でもなんとか撮れるし、屋外でもある程度絞りが開けられ、意外と使いやすい。

3 デジタルカメラと併用するとき、基本感度ISO200のカメラ(ソニーNEX-5)を所有しているため、便利。

4 ハーフ判でもそこまで荒れない。

5 ハイライト、シャドーが結構ネバリ、白飛び、黒つぶれしにくい。

6 国内企業のフジフィルム製!

7 海外用の「逆輸入」という言葉に感じるロマン。

 

 しかし、どうやら生産が中止されたらしいとの話を聞き、買おうと思ったもののすでに店頭になく、代わりに店頭にあったコダックカラープラスという、ISO200、135判36枚撮りのカラーネガフィルムを購入しました。一本693円。

 フジカラーC200のメリットのうち、1は薄れ、6は米国製となりました。しかし、「米国製」の工業製品、私はあまり使用した覚えがありません。車もバイクも国産だし、カメラも持っておりません。

 もう一種類、コダックゴールドという、ISO200、135判36枚撮りのカラーネガフィルムも購入しました。一本590円。こちらはネット通販です。

 

 コダックの2種類のフィルムの内容が同じか異なるかはわかりませんが、ISO200が世界で最もよく売れているのでしょう。偶然にも、私が一番使用したであろうフィルムも、コニカミノルタのSINBI 200というISO200のカラーリバーサルフィルムでした。

 私が大好きな写真家さん「内田ユキオ」さんが、

「フィルムとはボールペンのよう。ボールペンで文章の中身がよくなるわけではないけれども、書きやすいボールペンであれば気分がいいし、字がうまくなった気がする。字が綺麗であれば見ていると気持ちがいい。」

という内容のことをエッセイで書かれていました(ずいぶん前に読んだことなので、言い回しまでは覚えておりません)。

 どうしても、需要と供給のバランスから以前より高額になったとはいえ、今でも、海外製を含めると、複数のフィルムを購入することができます。

 今回、フジカラーC200がなくなってしまったことで、私は新しい「フィルム」を探すことになりますが、まずは字を書くためにボールペンを買うように、皆様もフィルム写真を撮るために「フィルム」と「カメラ」を手に入れてみてはいかがですか。

カメラの話(個別第十六回) ペンタックスK1000(第二世代)

 さて。

 

 ようやく一本目のフィルムを撮り終えました、「娘のカメラ」、ペンタックスK1000です。

(参考) film-camera-challenge.hatenablog.com

 

 カメラ紹介の記事を書くのもずいぶんと間隔が開いてしまいました。その間、何も買っていないかというとそういうわけでもないのですが、そのまま通り過ぎて行ったものも多くあり、書くことには至れなかったのです。

 

 今回入手しましたK1000ですが、非常にシンプルなカメラです。機械式、布幕横走り式シャッターで、電池がなくても(露出計は動かないけれども)撮影可能なタフガイです。

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K1000正面

 前から見ると、あるのはレンズ取り外しボタンと、シンクロターミナルのみ。はて、このカメラでシンクロターミナルを必要とする人がどれくらいいらっしゃるのでしょうか。

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K1000上面

 上から見ても、フィルム枚数表示付きの巻き上げレバー、シャッタースピードダイヤル、シャッターボタン、フィルム感度設定ダイヤル付きのシャッタースピードダイヤル、左側に巻き戻しクランクのみ。ストロボのシューはX接点がありますので、汎用品のストロボ(フラッシュ、スピードライト)を取り付けるだけで発光します。た

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K1000背面


 背面には全く何にもなし。

 非常にシンプルです。何も悩むことはありません。フィルム装填時に感度を合わせて、撮影時にはピント、絞り、シャッタースピードを合わせてシャッターボタンを押すだけ。悩む要素もありません。

 

 残念なのは、ファインダーです。兄弟機の上位機種であるKXと比べて、圧倒的にファインダーが暗く、青味がかかっています。そのため、ピント合わせが難しいです。これは、KXは銀蒸着、K1000(KMも)はアルミ蒸着のための様です。

 

 ペンタックスK1000をまとめますと、このようになりました。

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携帯性は、大振りなので2点減点。しかし、重さはあまり感じません。

デザインは、シンプルでありながら堂々としており、(価格を考えると十分に)満点。

質感は、大振りのわりに軽く、持った時に違和感があるので2点減点。K1000でも前期型である本機は外装が金属製ですが、後期型になると外装がプラスチック製になっていたようです。プラスチック製のものはより軽いとの情報もあるため、後期型はさらに質感は低いかもしれません。

操作感は、巻き上げ、シャッターの感触は良いのだが、絞り、シャッタースピード共にファインダー内で確認できず、軍艦部やレンズを確認する必要があるので2点減点。

ファインダーは、暗く、見えにくく、操作感とも重複しますが、非常に機能的とは言い難いため、3点減点。

入手のしやすさは、20世紀末まで新品販売されていたもののすでにそれから20年経過し、安物機種の宿命か、保存状態が悪いものが多く、良いものはなかなか入手しづらいため、3点減点。

堅牢・修理は、大ヒット機のペンタックスSPシリーズとシャッターの構造は似通っていると思われることから中古パーツも多くあると見込まれ、町の修理屋さんでほとんどの修理が可能と見込まれることから1点減点。

システム力は、Kマウントのレンズはもちろん、アダプターでそれ以前のM42マウントのものも全く差し支えなく使用できるが、本体に拡張性がないため1点減点。

 

 初めてのマニュアルフォーカス一眼レフカメラには非常に向いていると思いますが、欠点は、ファインダーの悪さですね。少々絞り込んで撮影するということであれば問題ないのでしょうが、F2程度でも暗く感じ、屋内でのピント合わせはかなり困難です。

 いつか、ジャンク品ペンタックスSP等からペンタプリズムがトレードできれば良いな、と思ってしまいます。

 しかし、良いものがあれば、また、適正価格であれば、使い勝手の良い、使いつぶすまで使えるであろう、シンプルで良いカメラですよ。